冬の京都 - 伝統芸能鑑賞
 ギオンコーナー
京都では各地で外国人を見かけるが、特にその姿が目立つのが、ギオンコーナー。祇園のヤサカ会館内にある劇場だ。茶道、琴、華道、雅楽、狂言、京舞、文楽の7つの伝統芸能を紹介する50分のパフォーマンスが人気を呼んでいる。
京都の町なかで取材した台湾の女性に、「これからギオンコーナーに行く予定。」と話したところ、「私も観に行きましたよ。素晴らしいパフォーマンスを50分楽しんで、料金は2,800円。お薦めですよ。」と、好印象のコメント。どんな舞台が見られるのか、期待が高まってきた。
6時半に到着すると、あまり広くない場内は7時からの上演を待つ人たちで込み合っている。当日、予約もなしに来て席がとれるのかと不安だったが、心配しなくてもよい。なんと、収容可能人数1,000人という大劇場を併設しているのだから。よって、春・秋の観光シーズンであっても、来場者は全員入場できるそうだ。予約は不要。30分前の開場にあわせて到着すればよい。時間の限られた観光客にとって嬉しいシステムといえよう。
7時に上演がスタートし、最初に紹介されるのは茶道のお点前。開演前に客人役を2名募るので、興味のある人は手をあげてみよう。お作法を知らなくても、お茶や和菓子の味を知らなくても、恥ずかしいことはない。椅子に座ってお茶をいただける種類のお点前なので、正座が苦手な外国人でも気楽に楽しめる。茶道の動きを身近で目にするよいチャンスなので、是非体験していただきたい。
7つの伝統芸能のどの演目も特色があって印象的だ。私は日本人だが、この国の伝統芸能についてまだまだ知らないことがたくさんある、ということをこの50分で実感した。
上演終了後、イタリアのナポリから観光に来ているという女性に感想を聞いた。彼女は、茶道の客人として前に出たが、リラックスしてお茶を楽しむことができた、と喜んでいた。パフォーマンスでは最後の文楽に感動したそうだ。日本人にはよく知られている「八百屋お七」という悲恋物語のクライマックス場面だ。雪の夜、恋人を想い危険をおかして櫓に登る娘お七の感情を、あやつり人形の大胆な動きで表現している。「他の演目と全く違う、情熱的な雰囲気を感じた。」と、彼女は興奮気味に語ってくれた。
多くの外国人、そして日本人までも魅了するギオンコーナー。その舞台は、”日本文化のエッセンス”ともいえる。過密スケジュールで京都観光を予定されている方も、是非時間を作って観ていただきたい。
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